日本酒業界に一石投じるような酒を茨城県日立市で

茨城県日立市の海ではアンコウやヒラメ、ハマグリがよく獲れる。

海から70歩の石蔵

強固な大谷石を用いて蔵は森島酒造のシンボル的存在。

茨城県日立市の港町”川尻町”に蔵を構える酒蔵”森島酒造”は、創業明治2年に設立された海の町の酒蔵です。海から70歩の場所に立地し、波の音が聞こえる日本一、海から近い距離にある酒蔵としても有名です。日本酒を醸すのに最適な阿武隈山地南端の山々からの伏流水を酒蔵の敷地内から汲みあげて「透明感・フレッシュ・程よい酸」を軸にした食事に寄り添うタイプの日本酒を醸しています。蔵の外観は、栃木県宇都宮市で採石された「大谷石」を使用しています。大谷石とは、四季に溶け込み、古くから日本の建築に使用されてきた 『Made In Japan』 の大谷石は 耐熱性・保湿性に優れ、吸音効果に優れていることから、昔から日本の伝統的な建築や貯蔵庫に使用されてきた凝灰岩です。森島酒造は大きな戦災や震災に遭いながらも、150年以上、受け継がれている森島酒造のシンボル的存在である、大谷石の「石蔵」を守り続けていきたいという不屈の精神で 茨城県出身者で常陸杜氏の六代目、森嶋正一郎氏を中心に「森嶋」「富士大観」の銘柄を蔵人と共に醸しています 。

石蔵の中はひんやりと冷たく、低温で発酵を進められるようにサーマルタンクが配置されている。

日本画の巨匠も愛した日本酒「大観」

日本画家の巨匠として知られる横山大観は森島酒造の日本酒を好んでいた。

昭和28年から森島酒造が展開している銘柄の「大観」は、近代日本画の巨匠”横山大観”から名付けた歴史ある銘柄です。横山大観は日本画家の他にも違った、意外な側面を持ち合わせており、大の酒好き、酒豪家としても有名でした。横山大観が茨城県の北部に位置する”五浦”に移り住んだ頃、当時の森島酒造の蔵元だった森嶋浩一郎と深い親交があり、一枚の日本画と森島酒造の日本酒を度々、交換していたそうです。森島酒造には横山大観の作品が大切に保存されています。また、酒豪である横山大観は朝に茶碗一杯の白米を食べるだけで、あとは日本酒しか口にしなかったという伝説も残されています。横山大観が常に飲み続けられるような美味しい日本酒と、その当時、森島酒造の蔵元だった浩一郎氏への敬意を込めて、横山大観が「大観」という名を献上し、現在は富士の文字を加えて「富士大観」という銘柄で、横山大観と森島酒造の深い絆を大観の日本酒を通して未来へと伝えていきます。

夏季は繁忙期の秋口からの酒造時期に備えて道具のメンテナンスに励む。

新たなるブランド「森嶋」の誕生と決意

常陸杜氏で森島酒造の代表である森嶋正一郎氏との一枚。

2019年の秋に新たに誕生した、日本酒業界に一石を投じる酒というコンセプトを掲げた”森嶋”は茨城の海の幸とのペアリングをテーマとして考案され、食中酒タイプの甘さを抑えて、長時間楽しめるような飽きの来ない設計での酒造りを大切にしています。「いろいろな銘柄の日本酒をひと通り楽しんだ愛好家が美味しいと感じるような、派手さは無いけど、忘れることのない、やみつきになるような日本酒を造ることを目標にしています。」と常陸杜氏で森島酒造の代表である森嶋正一郎氏の森嶋に対する説明が印象的でした。森島酒造にとって忘れる事のできない出来事が2011年3月11日に発生しました。東日本大震災の影響で醸造蔵に地盤のズレによって建物にヒビが入り、大規模半壊と認定され、その時に廃業も考えたといいます。しかし、先祖代々、脈々と受け継がれてきた歴史ある酒蔵を残したいとの想いが勝り、蔵を修繕し酒造りを続けていく決意をしたそうです。この時、森嶋氏の心境に変化が起き、より一段と酒造りに対して熱い気持ちが湧いてきたそうです。そこから毎年、少しずつ蔵を修復しながら、改革を続けていき、最近では納得のいく酒質の日本酒が醸せるようになってきたそうです。これからも揺るぎない情熱と弛みない努力で森嶋杜氏を中心とした森島酒造の挑戦は続いていきます。そして、「多くの方の支えがあり今に至る。」という森嶋氏の感謝を忘れない言葉や姿勢がフレッシュで綺麗な味わいが特徴である森島酒造の日本酒にもよく表れているような気がしました。

清潔な環境を保つことが美味しい日本酒を醸すことの秘訣。

恐怖の竜神大吊橋のバンジージャンプ!高さ100メートル日本一!

日本最大級の高さを体験できる竜神大吊橋。

森島酒造から車で40分ほどの場所に位置し、竜神大吊橋で有名な竜神峡は茨城県の奥久慈県立自然公園内にあります。竜神峡にひろがるV字形の美しい渓谷の中を流れる竜神川をせき止めた竜神ダムの上に竜神大吊橋は掛けられています。橋の長さは375mあり、歩行者専用の橋としては日本最大級の長さを誇っています。ダム湖面よりの高さは100m、橋の上からの眺めは絶景が広がっており、四季おりおりのパノラマが楽しめます。橋の両側にある壁面には龍の絵が描かれており、橋はその大自然の空間を舞い上がる竜を想わせます。そんな絶景を望むことのできる竜神大吊橋では、橋の中央部からバンジージャンプを体験するサービスも受け付けており、若者を中心に多くの観光客が度胸試しに100メートル下までの4秒間のジャンプを体験しています。一生の思い出になること間違いなし!

竜が棲んでいたとされる竜神峡、竜にまつわる伝説が現在にまで伝わることから橋にはダイナミックな竜が描かれている。

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