お酒好きのテーマパーク“石川酒造”

「多満自慢」の看板が印象のエントランス

多摩の歴史を感じる酒蔵“石川酒造”

石川酒造の景観(左の木が夫婦欅、真ん中が仕込み水と熊川分水、右が本蔵)

東京都の福生市にある石川酒造。ここの酒蔵は、蔵内に所在する6棟の建造物が国の指定する有形文化財に登録されており、江戸から続く歴史文化が今なお残っている創業156年の酒蔵です。酒蔵内では、大きなケヤキ(御神木)と夫婦欅がり、御神木は樹齢700年余、夫婦欅は樹齢400年余を超えるとされており、石川酒造の歴史の象徴とも言われています。

石川酒造の歴史、酒造りに関する貴重な史料が展示されている

石川酒造は、1863年(文久3年)に始まり、1880年(明治13年)の時代に、熊川の地に酒蔵を建てました。酒造りの始めは、多摩川の対岸、小川村(あき野市)で、姉妹関係で会った森田酒造の蔵を借り、石川酒造13代目蔵元彌八郎が酒造りを始めたとのこと。森田酒造の「八重菊」から名前を借り、創業銘柄は「八重桜」とし、1919年(大正8年)に「八重梅」、1933(昭和8年)から現在の「多満自慢」の銘柄名を使用しています。多満自慢の意味は、「多摩の心をうたいつつ、多摩の自慢となるよう、多くの人達の心を満たしたい」という想いが込められています。1887年(明治20年)にはビールの醸造を3年間挑戦し、一度は製造をやめましたが、1998年(平成10年)にビールの醸造を復活させ、「ペールエール」をはじめとする「多摩の恵」や、2015年には新シリーズ「TOKYOBLUES」のクラフトビールなども醸造しています。また、酒世羅という直売店が本蔵の隣に所在し、そこでは「多満自慢」などの日本酒、「多摩の恵」などのビールを購入することができます。さらに、石川酒造では、「酒飲みのテーマパーク」というテーマで、福生の小屋レストランの経営をしており、その中では、イタリアン料理が提供され、その料理に合うビール・日本酒・ワインを一緒に楽しむことができます。

多摩の誇りでもある銘柄“多満自慢”

石川酒造の代表銘柄「多満自慢 純米無濾過」

石川酒造は、酒的好適米のエリートと言われている“山田錦”を、35%まで磨き造った「純米大吟醸」や「大吟醸」だけでなく、米の旨み・ジューシーな甘みをしっかりと感じる「純米無濾過」などの純米酒や、風味が良くスッキリとした本醸造などの日本酒なども醸しています。「純米無濾過」は、飯米としても使われている「あきひかり」が原料であり、山吹色の日本酒です。また、酸と甘みを感じさせ荒々しさがある一方で、冷やでもよし、常温でもよし、熱燗でもよしといった幅の広さに対応できるだけでなく、熟成させて寝かす日本酒としても飲んでいただきたい日本酒です。

原料処理にこだわる酒造り

酒造りに使用する仕込み水は、敷地内の地下150mより汲み上げる東京の天然水(中硬水)を使用しています。瓶詰めにおいては、パストライザーを導入することで、吟醸香をできるだけ残したり、低温殺菌を目的とした徹底的でかつ効率的な殺菌処理を行っています。また、慎重かつ丁寧に米を精米し、精米したお米の乾燥具合によっても浸漬の際、米が水を吸いすぎないようするなど細めな原料処理も怠りません。このような環境と、「華やかな食卓を、陰で支える酒造り」というテーマを元に、丁寧に蔵人たちがそれぞれの工程に対し、責任を持ちながら酒造りをすることで、銘酒「多満自慢」が出来上がります。

住所:東京都福生市熊川1


Follow me!